コラム

Airdog moi(エアドッグモイ)の水が減らないときの掃除・対策完全ガイド

エアドッグモイの水タンクに水を入れている写真|加湿器の分解洗浄・修理サービス

エアドッグモイの水が減らない症状と仕組み

Airdog moi(エアドッグモイ)は、高性能な加湿機能に特化した人気の加湿器です。スタイリッシュなデザインと高い静音性、そしてしっかりとした加湿力で、家庭だけでなくオフィスやクリニックなど幅広い場所で利用されています。しかし、購入から一定期間が経過すると「水が減らない」「加湿できていないようだ」といった声が増えてくるのが現状です。
こうした症状をそのまま放置すると、機器の不調だけでなく、最終的には水漏れや基板の故障など大きなトラブルにつながる可能性があります。本章では、エアドッグモイの水が減らないときに見られる症状とその仕組みを詳しく解説します。

水が減らないときの代表的な症状

エアドッグモイで水が減らないとき、ユーザーから報告される主な症状は次の通りです。

  • 長時間運転してもタンク内の水がほとんど減らない
  • 湿度計の数値が上がらず、部屋の乾燥が改善されない
  • 運転音はするのに水が上がっていないように感じる
  • 加湿の効果をまったく感じられない
  • 内部で水の流れが滞っているような音がする
  • 水が巡回せずに、わずかに水滴が垂れるだけで終わる

これらの症状が出始めると、多くの方は「ついに故障か」「モーターが壊れたのでは」と不安に思われます。しかし実際には、加湿構造の内部に汚れが蓄積しているだけで、分解洗浄で改善できるケースがほとんどです。

エアドッグモイの加湿構造と水循環の仕組み

エアドッグモイは、上部から水を注ぎ、内部のホースを通じて水を循環させる構造です。モーターの力で水を引き上げ、最終的には微細な水滴として空気中に放出し、室内全体の湿度を上げる仕組みになっています。
このシンプルながら高性能な仕組みが、エアドッグモイの均一で快適な加湿を支えています。

ただし、内部で水が通るホースやモーター周辺には、使用を続けるうちに汚れが少しずつ蓄積します。特にカルキ成分や水道水のミネラル、カビ、ヘドロなどが原因で、ホース内部に詰まりが発生することが少なくありません。分解したときに透明ホースが白く濁っていたり、黒ずんでいる状態が目視できるケースがほとんどです。

Airdog Moi内部ホースのカビ発生と修理対象部品の詳細構造

さらに、この詰まりによって水が正常に巡回できず、加湿がほとんど行われなくなるため、タンクの水が「減らない」という状態に陥ります。実際には水を引き上げる力が妨げられ、水が途中で滞っているだけなのです。

故障ではなく詰まりが原因であることが大半

「水が減らない=故障」とすぐに判断する方は多いですが、実際には分解洗浄で詰まりや汚れを除去することで、ほとんどのケースが改善します。ホース内の詰まりやモーター周辺の汚れが取り除かれることで、スムーズに水が循環し、元通りに加湿できるようになります。

ただし、この状態を放置すると内部で水が漏れ出し、基板が水に浸かってショートするリスクがあります。基板の修理は高額になりがちなため、早期の分解洗浄で根本原因を取り除くことが、長期的な安心につながります。

分解洗浄で根本解決を

エアドッグモイの水が減らない問題は、タンクの清掃や外側の簡易な掃除では根本的に解決しません。ホースの詰まりやモーター部分の汚れは、専用工具や洗剤を使った分解洗浄が必要です。弊社では、ルミテスターを活用し、見た目の清掃だけでなく細菌レベルの清掃状況を確認し、徹底的に分解洗浄を行っています。

次章では、水が減らない原因となる具体的な詰まりや汚れの正体、そして放置した場合のリスクを詳しく解説します。

エアドッグモイの水が減らない原因と放置したときのリスクとは?

エアドッグモイを使用していて「水が減らない」と感じる場合、その背後にはいくつかの典型的な原因があります。多くの場合、それは「故障」ではなく「詰まり」によるものであり、放置してしまうと加湿性能の低下にとどまらず、水漏れや基板の故障、雑菌の繁殖など深刻なリスクに発展する可能性もあります。
この章では、エアドッグモイの水が減らない代表的な原因と、放置による危険性について詳しく解説します。

水が減らない原因①:ホース内の詰まり

エアドッグモイでは、水を循環させるために本体内部に透明のホースが使われています。このホースは使用を重ねるごとに、水道水に含まれるカルキ成分やミネラル、空気中のホコリや微細なゴミ、さらにはカビやヘドロといった汚れが少しずつ蓄積していきます。

一見透明に見えるホースでも、分解して目視すると白濁・黒ずみ・ぬめりが発生していることが多く、実際の現場では「ホース内がほとんど詰まっていた」というケースが珍しくありません。この詰まりが水の流れを妨げ、結果としてタンクの水が減らない状態になります。

Airdog Moiの内部ホース部品に付着したカビや汚れの状態を確認している様子

このような状態では、加湿ができないだけでなく、内部で水の圧がかかり続けることでパーツの変形や劣化も招きやすくなります。加湿量が少ないと感じたら、ホースの内部に汚れが蓄積していないかを疑うべきでしょう。

水が減らない原因②:モーター周辺の汚れ・詰まり

エアドッグモイの内部では、小型モーターが水を吸い上げて循環させています。しかしこのモーターの周囲にも水道水の成分や空気中のゴミが付着しやすく、特にカビの発生やカルキの固着によって動作が弱くなることがあります。

この状態ではモーターは「動いている音はする」のに、水をうまく引き上げられず、水が循環せずタンクの水が減らない、という現象が発生します。汚れた状態のまま使用を続けると、モーター自体の寿命を縮めるだけでなく、異音や振動の原因にもなります。

さらにこの詰まりは、モーターの過熱や消耗を招くだけでなく、周囲のパーツの変形、場合によっては異常な電流が流れて他の電子部品へも影響を及ぼす恐れがあります。

水が減らない原因③:注水口の固着汚れ

意外と見落とされがちなのが「注水口の汚れ」です。エアドッグモイは上部から水を注ぎますが、その注水口には水道水中のカルシウムやマグネシウムといった成分がこびりつきやすく、使用環境によっては石のように固着することもあります。

Airdog Moiの加湿タンク内部にこびりついたカビと水垢の汚れ|定期メンテナンスが必要な状態

このような状態になると、水がスムーズにタンク内部に流れ込まず、水が滞留してしまうことがあります。さらに、注水時に水が逆流したり、流量が不安定になることで「水がうまく減らない」現象を引き起こします。

加えて、固着物が内部に剥がれ落ちた場合、それがモーターやホースに流れ込んで二次的な詰まりを引き起こすこともあるため、日常的な観察とメンテナンスが重要です。

放置するとどうなる?水が減らない状態が招く3つのリスク

水が減らない状態を「まあ加湿できなくても仕方ない」と軽視して放置していると、次のような重大なリスクが発生します。

リスク①:水漏れによる本体内部への浸水

ホースやモーターの詰まりによって水の流れが異常になると、水が本来の経路を外れて本体内部に漏れ出すことがあります。エアドッグモイは水を循環させる構造上、水漏れ防止のパッキンが多数使われており、わずかなズレや劣化で水が漏れるリスクがあります。

一度水が漏れ始めると、想像以上に早く本体内部へ広がり、見えない場所でジワジワと他のパーツに悪影響を与えていきます。

リスク②:基板ショートによる高額修理

水漏れが基板や制御部品に到達すると、内部でショートや腐食が起き、修理が必要になるだけでなく、修理費用が高額になるケースも多くなります。分解洗浄であれば比較的安価に済むものが、放置した結果、買い替えに近い金額がかかってしまうこともあります。

これは「汚れの詰まりを放置した代償」としては非常に大きく、後悔される方も少なくありません。

リスク③:カビ・雑菌の繁殖による衛生問題

内部のホースや水通路に長期間汚れが蓄積していると、見た目には問題がなくても、目に見えないレベルでカビや雑菌が繁殖している可能性があります。これらが加湿とともに空気中に放出されると、室内の空気環境が逆に悪化する恐れもあります。

特に免疫力の弱い乳幼児や高齢者がいるご家庭では、健康面でのリスクが深刻になりやすいため、清潔な運転状態を保つことが非常に重要です。

まとめ:水が減らない状態は「故障」ではなく「警告サイン」

エアドッグモイの水が減らないという現象は、「壊れたから買い替え」と決めつけるのではなく、「内部に汚れが溜まってきたサイン」として捉えることが大切です。故障に至る前に、分解洗浄を行うことで、加湿性能を回復させ、機器の寿命を大きく延ばすことができます。
次章では、ユーザーができる簡単な掃除方法と、その限界について詳しく紹介します。

自分でできる掃除方法と限界|エアドッグモイを安全にメンテナンスするには

エアドッグモイの「水が減らない」原因が、内部の汚れや詰まりである可能性が高いとわかったとき、「自分でなんとかできないか」と考える方も多いはずです。
この章では、ユーザー自身が行える掃除方法とその限界、そして分解洗浄が必要となる判断ポイントについて詳しく解説します。

タンクや外装の簡易掃除は定期的に行うべき

まず前提として、タンクや本体の外装パネルなど、ユーザーの手が届く範囲の掃除は、定期的に行うことで内部への汚れの進行をある程度防ぐことができます。

<タンクの掃除方法>

1、毎日の使用後は、タンク内の水を捨てて乾燥させる
2、週に1度は中性洗剤と柔らかいスポンジで内側をやさしく洗う
3、カルキが固まり始めていたら、クエン酸を溶かしたぬるま湯で数時間浸け置きし、ブラッシングする

<フィルターケースの掃除>

加湿時に水が常時触れるフィルターケースにもカルキが固着しやすく、放置すると石のような汚れが蓄積していきます。
この部分は最低でも1ヶ月に1回のメンテナンスが必要です。

Airdog Moiの内部パーツに付着した水垢や白い汚れ

汚れが軽いうちは歯ブラシなどでこすり洗いするだけでも効果がありますが、頑固なカルキ汚れがある場合は、クエン酸を使ったつけ置き洗浄をおすすめします。
500mlのぬるま湯に対してクエン酸小さじ1を溶かし、2〜3時間ほど浸してからやさしくブラッシングしてください。

<外装パネル・吸気口>

ホコリの付着や飛沫の乾燥跡があれば、濡らしてよく絞った柔らかい布で拭き取ります。
スリット部分や吸気フィルターのある箇所は、綿棒や掃除機の細ノズルでホコリを吸い取ると良いでしょう。

送風ファンやホースは素人が触れない領域

一方で、加湿機能の中枢であるホース内部、モーター周辺、送風ファンユニットなどの部品には、ユーザーがアクセスできません。
ネジで密閉された内部構造の中にあり、分解には特殊な工具が必要な上、水回りゆえに防水パッキンや制御基板が密集しています。

Airdog Moiの加湿ユニット内部を分解し、ホースやポンプ部品を点検している様子

仮に外装を外すことができたとしても、水漏れ防止のシーリングや配線の位置まで正確に再組み立てするには高い精度が要求されるため、誤った分解はかえって故障を招きかねません。

また、ホースに絡みついたカビやヘドロ汚れは、見た目だけでは取り切れたかどうか判断しづらく、表面はキレイでもルミテスターで測定すると雑菌が残っているケースもよくあります。

DIYでの分解はリスクが高くおすすめできない

最近ではネット上に分解方法を解説する動画も出回っていますが、それを真似して分解を試みて壊してしまったというご相談も少なくありません。

実際に以下のような事例があります:

  • 外装パネルを無理に開けてツメを破損
  • 水漏れ防止パッキンを外してしまい、再装着できなくなった
  • ホースの固定がずれて循環しなくなった
  • 組み立て時にケーブルを断線させて電源が入らなくなった

また、エアドッグモイは50本以上のネジが使用されている構造で、パネルの順番や取り付け角度もシビアです。少しのズレでも水漏れや動作不良につながるため、個人での分解は非常にリスクが高いと言えます。

分解洗浄が必要になるサインとは?

以下のような状態になっている場合は、表面的な掃除だけでは改善せず、プロによる分解洗浄が必要なタイミングと判断してください:

  • タンクの水がまったく減らない
  • 水を入れても加湿の風が出てこない
  • 内部で水の滞留音やポコポコ音がする
  • 水がこもったような異臭がする
  • 分解したが組み立てられなくなった

こうしたサインは、内部のホース詰まりやモーター負荷、または送風部の劣化が進んでいる証拠です。
そのまま放置すると、加湿性能の低下だけでなく本体全体の寿命短縮にもつながるため、早めの対応が推奨されます。

安全・確実に清潔を保つならプロによる完全分解洗浄を

弊社では、分解不能とされる内部のパーツまで丁寧に取り外し、専用の洗剤と道具を使ってカビ・カルキ・ヘドロを徹底的に除去しています。
さらに、ルミテスターによる清浄度チェックを実施し、肉眼では確認できない細菌レベルまで衛生状態を管理しています。

「なんとなく湿度が上がらない」「見た目はきれいだけどニオイが気になる」など、些細な違和感こそがメンテナンスのサイン。
そのサインを見逃さず、プロによる完全分解クリーニングをご検討いただくことで、安心・安全な湿度管理を長く続けることができます。

プロによる分解洗浄の流れと必要性|エアドッグモイを安全にリセットするために

「水が減らない」「加湿されない」「異音がする」などの症状が出たとき、自分でできる掃除に限界を感じた方は少なくありません。エアドッグモイはその構造上、ホースやモーター周り、ファン内部といった目視・手の届かない部位に汚れが溜まりやすく、それが故障と見まがう症状を引き起こします。

そこで必要となるのが、専門業者による完全分解洗浄です。この章では、プロが行う分解洗浄の具体的な工程と、なぜ自分ではできないのか、その必要性を詳しく解説します。

エアドッグモイの分解は専門知識が不可欠

まず前提として、エアドッグモイの内部構造は非常に複雑です。
・本体には50本以上のネジが使われており
・内部は複数のパネル、モジュール、電装部品、水路パーツが入り組んでいます。

また、加湿器である以上、各部位には防水性を担保するパッキンやシーリング構造が設けられており、これを一度分解して元通りに戻すには、製品構造を熟知した人間による精密な作業が必要です。

プロによる分解洗浄の工程とは?

弊社で行っているエアドッグモイの分解洗浄は、以下のような手順で進行します。

① 本体の外装・内部ユニットを完全に分解

Airdog moiの全分解パーツ一覧|内部構造と汚れの状態が一目でわかる

まずは本体を適切な手順で分解し、タンク・パネル類・ホース・モーター・ファンユニットなどすべての構成部品を取り外します。
このとき、破損リスクのあるツメやパッキンも1つずつ確認しながら外していきます。

② ホース・モーター部の洗浄

ホースやモーター周辺は、水が常に通る構造ゆえにカルキ・ヘドロ・カビの巣窟になりやすい場所です。
ブラシ・ピンセット・専用クリーナーを使って、汚れを物理的・化学的に除去していきます。

特にホース内部のぬめりや白濁は、目に見えないレベルで雑菌が残っていることがあるため、専用の除菌洗浄剤を使用して、細菌やカビを徹底的に除去します。

③ パーツごとのつけ置き・除菌処理

Airdog moiの分解パーツをクエン酸水に浸け置き洗浄している様子。内部パーツの頑固な汚れを浮かせて除去する工程

フィルターケースや注水口パーツなど、汚れの再付着が心配なパーツはクエン酸や中性洗剤によるつけ置きを実施。
その後、高圧洗浄機による洗浄と除菌を行います。

つけ置きでカルキをしっかり柔らかくしてからブラシで落とすことで、素材を傷めずに清潔に戻すことができます。

④ ファンユニットの洗浄・異音対策

ファンユニットも湿気やホコリで汚れが溜まりやすく、カビ臭や風量不足の原因になります。
ファンブレードに付着したホコリや水垢をていねいに取り除くことで、異音や風量不足の原因を予防します。

洗浄後は動作確認を行い、風量が正常に戻っているかどうかもチェックします。

⑤ 組み立て・動作テスト・最終確認

すべてのパーツを元通りに組み立てた後、水漏れがないか・加湿量は適切か・異音がないかを入念にチェックします。
最終確認として動作テストを実施し、正常稼働と安全性が確認された状態で納品となります。

なぜプロの分解洗浄が必要なのか?

ここまで読んで「自分でもできるのでは?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際の現場では以下のような理由でプロでなければ再現できない精度が求められます。

  • 専用工具・知識なしでは破損のリスクが高い
  • 水漏れが起きた場合の修復には高い技術が必要
  • 電子部品が混在しており、感電・漏電リスクがある
  • カルキ・カビを完全に除去するには専用洗剤と機材が必須
  • 清掃だけでなく、再汚染を抑える処理や調整が可能

また、汚れの再発を抑える処理や消臭加工など、プロならではの処理も実施できるため、長期的な快適性も大きく変わります。

分解洗浄は「寿命を延ばすメンテナンス」

多くのユーザーは「壊れたから修理」「寿命だから買い替え」という選択をしがちですが、実際には分解洗浄によって見違えるように回復するケースが多数あります。
特にエアドッグモイのように水を扱う製品は、定期的な分解洗浄が“寿命を延ばす投資”になるのです。

購入から1年以上経過している機種や、以前より加湿力が弱まったと感じている場合には、まずは一度、専門業者による分解洗浄をご検討ください。

エアドッグモイの水が減らない症状が改善|プロによる分解洗浄の実例

「タンクの水が全く減らない」「加湿されている気がしない」──これは、実際に当社にご依頼いただいたエアドッグモイのユーザーからのお悩みでした。
今回のケースでは、喫煙環境で使用されたことで外装の黄ばみ、内部の水路にヤニやカルキが堆積し、結果的に水循環が滞るという状態に陥っていました。

本章では、その原因と改善に至るまでのプロの分解洗浄の工程を、写真とともに詳しくご紹介します。
同じような症状に悩む方にとって、適切な対処方法と判断基準が得られる内容です。

1、問題発覚のきっかけと使用環境の確認

ご依頼いただいたエアドッグモイは、購入から約1年が経過した製品。喫煙者がいるリビングで日常使用されていたため、内部・外部ともに汚れが進行している状態でした。
依頼主によると、「しばらく使っていなかったけど久々に動かしたら加湿されず、ファンの音だけがする」というものでした。

この時点で「水が減らない=故障」と思いがちですが、加湿器の構造上、実は“汚れ”が原因のことが多いのです。

2、外装・注水口の黄ばみと固着汚れ

最初に外装をチェックすると、本体の白いカバーはヤニと生活汚れでうっすらと黄ばみ、特に注水口まわりは白くカリカリしたカルキ成分が目立ちました。

Airdog moiの上部給水口まわりに水垢汚れが付着した状態。分解洗浄前の外観写真

このカルキは水道水中のミネラル成分が蒸発によって残るもので、注水口まわりに蓄積されていくのが特徴です。放置すると内部ホースまで詰まりの原因になります。

表面の黄ばみや白い結晶はクエン酸で分解可能ですが、付着度が強い場合は複数回の浸け置きとブラッシングが必要になります。

3、分解と内部の状態確認

次に、分解して内部を確認すると、想像以上の汚れが広がっていました。

とくに目立ったのが、水を循環させる透明ホースの内部。
本来なら無色透明なチューブですが、黒ずみ・カビ・ヘドロのようなぬめりがびっしり。
この部分が詰まっていると、水は循環せず、結果的に水が減らない=加湿されないという症状が出てしまいます。

Airdog moiのホース接続口にカビや汚れが詰まり、内部が黒ずんでいる状態

さらに、モーターに接続された水路部分にもスライム状の汚れが発生しており、パーツ同士の隙間に固着したカルキが流れをせき止めていました。

4、オゾン発生器部分のカルキ固着とその清掃

エアドッグモイの内部構造で特に注意が必要なのが、底部中央に設置されたオゾン発生器です。
このパーツは加湿機能と同時に除菌を担う重要な箇所ですが、水が溜まりやすく、蒸発とともにミネラル分が集中して蓄積する構造になっています。

今回のケースでは、このオゾン発生器の周囲にカルキが石灰状に固着し、白く硬い塊となって内部の水流を妨げていました。実際、分解して取り出したカルキは砕かなければならないほど硬く、写真ではその破片を掌に載せた様子も公開しています。

Airdog moiのオゾン発生ユニットに固着したカルキ汚れを手で取り除く様子

このようなカルキの除去には、強酸性洗剤による長時間の浸け置きに加え、先端の細いブラシやピンセットなど工具を使っての物理的な除去作業が不可欠です。

5、ホース・モーター・フィルターケースの洗浄工程

この段階で、以下のような処置を行いました。

  • ホース全体を取り外し、アルカリ電解水に30分つけ置き → ホース専用ブラシで内部をこすり洗い
  • モーター周辺のジョイント部を分解し、固着カルキをピンポイントで除去
  • 送風ファン、パネル裏などを泡洗浄で汚れを軟化 → ブラッシングで仕上げ
  • フィルターケースをプロ用酸性洗剤に2時間つけ置き後、ブラシでミゾまで丁寧に洗浄
Airdog Moiのホース内部をブラシで清掃し、こびりついた汚れをかき出している様子
Airdog Moiの外装パネルをブラシで丁寧に洗浄している様子

フィルターケースにおいては、月に1回程度の洗浄が推奨されるパーツですが、今回のように黄ばみ・カルキ・ぬめりが混在した状態では、通常の水洗いではまったく太刀打ちできません。

6、完全乾燥・再組立・テスト稼働

すべてのパーツ洗浄後は、自然乾燥で一日かけて水分を完全に飛ばし、静電気対策をしたうえで再組立を行います。

特に注意が必要なのが、「パッキンの再装着」です。
エアドッグモイには水を扱う都合上、複数のパッキンが内蔵されています。これが正しく装着されていないと水漏れ→本体基盤のショート→完全故障というリスクもあるため、慎重に行います。

最終的にテスト稼働を行ったところ:

  • 加湿開始から1分以内に水滴の放出が確認
  • 水位も時間経過とともに減少し、正常な循環が復活
  • 異音・異臭もなく、動作はスムーズ
Airdog Moiのフィルターケースを洗浄後に撮影した写真。水滴が出ている様子から汚れ詰まりが改善したことがわかる。

7、衛生チェックと報告

当社では洗浄前後にルミテスター(ATPふき取り検査)を使用して、衛生状態を数値化したうえで記録しています。

Airdog Moiの洗浄前にルミテスターで測定した数値6129。衛生レベルの可視化を示す重要なデータ


この数値と、目視確認・除菌洗浄剤による処理を組み合わせて、菌やウイルスが繁殖しやすい加湿器構造に対応した安全性の高い洗浄を行っています。
使用している除菌洗浄剤は医療機器レベルの洗浄基準をクリアしており、業務用レベルでの仕上がりが可能です。

作業後は各パーツのビフォー・アフター写真を5~10枚程度記録し、PDFにまとめてお客様にお送りしています。
写真を見ることで「どれだけ汚れていたのか」「どこまでキレイになったのか」が一目で分かるため、安心と満足度につながります。

8、Before→Afterで見る洗浄事例集

「こんなに汚れてたの!?」「ここまでキレイになるとは」
実際のお客様からよく聞く感想です。
このセクションでは、エアドッグモイの分解洗浄ビフォーアフター写真を厳選して掲載しています。洗浄前の汚れ具合と、プロの手で蘇った姿をぜひ見比べてみてください。

Airdog moi洗浄前の全パーツ分解状態|汚れが蓄積した内部構造をすべて可視化した分解写真
Airdog moi分解洗浄後のパーツ一式|プロによる徹底洗浄で新品同様に蘇った内部構造
Airdog moiの外パネルとフィルターパーツの洗浄前後比較|こびりついた汚れもプロ洗浄で真っ白に復元
Airdog moiのファンと水タンクの洗浄前後比較|茶色い汚れが落ちて内部までピカピカに復元
Airdog moi分解洗浄によるRLU数値のビフォーアフター比較画像|洗浄前6129RLU→洗浄後43RLUで清潔基準をクリア

9、費用と納期

この事例にかかった費用は以下の通りです。

  • 分解洗浄料金:17,600円(税込)
  • 特殊汚れ除去(黄ばみ・タバコヤニ):追加料金なし
  • 作業期間:約3~4日(到着→返送まで)

お客様からは「新品のように戻って驚いた」「これで買い替えを回避できた」と高い評価をいただきました。

まとめ

今回のように、「水が減らない=故障」ではなく「内部の詰まり」が原因であることは非常に多くあります。
とくにエアドッグモイのように水を巡回させる構造の加湿器は、目に見えない部分の汚れが症状に直結するため、定期的な分解洗浄が必要です。

個人で分解される方もいますが、パッキンの再装着ミスやパネル破損、組立不能になるケースもあるため、ぜひ一度プロによる完全分解洗浄をご検討ください。

エアドッグモイの分解洗浄費用と依頼の流れ

エアドッグモイを使っていて「水が減らない」「加湿されている気がしない」といった症状に直面した際、修理に出すべきか、それとも分解洗浄で解決できるのか迷われる方は多いのではないでしょうか。

この章では、当社にご依頼いただく際の「料金」「依頼から返送までの流れ」「判断基準」などを、できるだけわかりやすくご紹介します。

1、分解洗浄の費用相場と当社料金

加湿機の分解洗浄は、一般的に14,000円~25,000円程度が相場です。これにはパーツの取り外し、洗剤によるつけ置き、ブラッシング、乾燥、再組立、動作確認など、複数工程が含まれます。

当社では、以下のような料金体系を採用しています。

  • 分解洗浄基本料金:17,600円(税込)
  • 追加費用:0円(特殊汚れや喫煙環境使用でも追加なし)

部品交換や故障修理を伴わない「完全分解+内部洗浄」で済む場合、基本料金の範囲内で対応可能です。ヤニ汚れやカルキの固着など、一般的に別料金が発生しやすい症状でも、当社では追加料金をいただいておりません

2、洗浄で対応できる症状と、修理との判断基準

「分解洗浄で直るか」「修理が必要か」の判断基準は、以下の通りです。

分解洗浄で改善するケース

  • 水が減らない(ホース・ノズルの詰まり)
  • 加湿されない(ファン正常・送風ある)
  • 異臭がする(カビ・ぬめり)
  • ヤニやカルキ汚れが目立つ
  • 数週間~数か月使用していない

修理が必要なケース

  • 電源が入らない
  • ファンが全く回らない
  • エラーコードが表示される
  • 水漏れが発生している

判断が難しい場合もありますが、「ファン音はするが水が減らない」「見た目に汚れが強い」といった場合は、まず分解洗浄をおすすめしています。

3、依頼から返送までの流れ

ご依頼は、LINE・お電話・お問い合わせフォームのいずれかから受け付けています。以下が実際の流れです。

① お問い合わせ・お見積もり(無料)

現状の症状をお聞かせください。簡単なヒアリングにより、分解洗浄が適応するか、または修理対応になるかをご案内します。

② 本体の発送(元払い)

郵送による対応のみ受け付けております。段ボールなどで丁寧に梱包してお送りください。運送業者の指定はございません。

③ 分解・洗浄作業(作業期間:約4〜7日)

到着後すぐに分解を開始し、写真による記録・除菌処理・分解洗浄・乾燥・再組立・テストまで一括で実施します。

④ ビフォーアフター写真報告

洗浄前後の写真(5~10枚程度)をPDFにまとめてご報告。希望があればルミテスターの測定数値も添付します。

⑤ ご返送(着払い)

すべての工程完了後、安全に梱包して返送いたします。

4、洗浄後の効果と継続使用のアドバイス

「加湿されない」「水が減らない」といった症状が洗浄によって改善する理由は、内部構造の循環経路が汚れによって詰まっていたことが大半だからです。ホース内の黒ずみやスライム状の汚れ、オゾン発生器まわりに固着したカルキなど、目に見えない箇所に原因が潜んでいます。

洗浄後は加湿機能が正常に戻るだけでなく、臭いもリセットされ、風量や除菌機能も本来の性能に近づきます。

今後の対策としては、以下をおすすめします。

  • 月1回のフィルターケース洗浄(クエン酸+歯ブラシ)
  • 水はできるだけ軟水を使用(ミネラル少なめ)
  • 長期使用しない時期は水抜き+乾燥保管

次章では、業者選びの失敗例や、よくある質問をもとに、依頼前に注意しておきたいポイントを詳しく解説します。

水が減らないとき業者選びの注意点とよくある質問

加湿機能の低下や水が減らない症状が出たとき、多くの方が「分解洗浄業者を探してみよう」と考えます。しかし、どの業者に依頼しても同じ仕上がりになるとは限りません。エアドッグモイのような特殊な構造をもつ機器では、業者選びによって結果に大きな差が生まれるのです。

ここでは、依頼前に知っておきたい業者選びのポイントと、実際によくいただくご質問にお答えします。

業者選びの注意点と失敗例

エアドッグ製品の実績があるか確認する

加湿器や空気清浄機の分解洗浄を行う業者は多数ありますが、エアドッグモイに対応しているかどうかは必ず確認しましょう。構造が複雑なため、他の加湿器と同じ要領では分解できず、誤って破損させてしまうケースもあります。

「エアドッグ対応」と明記していなかったり、事例掲載がなかったりする業者は慎重に見極めるべきです。

洗浄内容が曖昧な業者は避ける

「洗浄込み」「分解込み」とだけ記載されていても、実際は外装のみの簡易清掃で終わる業者も少なくありません。内部のホースやフィルターケース、オゾン発生器周辺のカルキ除去まで対応しているかを、事前に確認することが重要です。

写真や報告書の提供があるかどうか

洗浄のビフォーアフター写真や、作業内容の報告書を提供している業者であれば、作業の透明性が高く信頼できます。当社では、写真5枚以上と数値による衛生状態の記録をセットでお渡ししています。

よくある質問(FAQ)

Q. エアドッグモイを自分で分解して掃除できますか?

A. 不可能ではありませんが、パーツ構造が複雑なため非常にリスクがあります。パッキンの戻し忘れや基板破損により、完全故障につながる恐れもあるため、プロの分解洗浄をおすすめしています。

Q. どのくらいの頻度で洗浄すればよいですか?

A. 使用頻度や環境によりますが、最低でも1年に1回は分解洗浄することを推奨しています。とくにタバコを吸う環境やペットがいる家庭では、半年~1年での定期メンテナンスが効果的です。

Q. 保証期間中でも依頼できますか?

A. 可能です。ただしメーカー保証の範囲外の作業となるため、保証に影響しない範囲で慎重に対応いたします。保証書の確認なども含めて、お気軽にご相談ください。

Q. 分解洗浄後は新品同様になりますか?

A. 外観や内部の清潔度に関してはかなり近い状態まで回復可能です。ただし経年劣化した部品の性能まで新品同様に回復するわけではないため、あくまで「最良のメンテナンス」という位置づけでご検討ください。

Q. 遠方からでも依頼できますか?

A. 全国から宅配でのご依頼が可能です。梱包方法や配送会社の指定などもご案内できますので、初めての方も安心してご依頼いただけます。

次章では、この記事全体のまとめとして「水が減らないときにまず相談すべきこと」についてご案内します。

まとめ|エアドッグモイの水が減らないなら無料相談を

エアドッグモイの「水が減らない」「加湿されない」といった症状は、必ずしも故障とは限りません。むしろ、これまでの分解洗浄事例からも分かる通り、多くは【内部の汚れ】【水路の詰まり】が原因です。

とくに、加湿器内部にあるホースやオゾン発生器まわり、注水口、フィルターケースなどは、蓄積したカルキやヌメリが、水の循環を妨げています。

このような症状は、市販の洗浄スプレーやフィルター交換だけでは解決しません。構造上、分解して内部をひとつひとつ洗浄する完全分解洗浄でなければ、根本的な改善は難しいのです。

実際に当社に寄せられるご相談のなかには、

  • 「掃除はしてるつもりだけど、まったく加湿されない」
  • 「使うたびに異臭がして不安」

という声が非常に多くあります。

こうした方のほとんどが、分解洗浄を経て「買い替えずに済んだ」「新品のように戻った」とご満足いただいています。

分解洗浄は、買い替え前の最終手段

エアドッグモイは決して安価な製品ではありません。購入価格が5万円以上するものも多く、「調子が悪いからすぐに買い替えよう」と判断するには、負担が大きいもの。

そのため、私たちは「買い替えの前に、ぜひ一度ご相談を」とお伝えしています。

分解洗浄のご相談は完全無料で、LINEまたは電話からお気軽にご連絡いただけます。具体的な症状を教えていただければ正確な診断とアドバイスが可能です。

また、エアドッグモイに詳しい専任スタッフがすべての問い合わせに対応し、修理や洗浄の可否、費用の目安、納期なども丁寧にご説明いたします。

迷ったら、まずは症状を聞かせてください

「この症状は洗浄で直るのか?」「故障か判断がつかない」という場合でもまったく問題ありません。

加湿が弱い、音が大きい、水が減らない、ニオイがする。
どんな小さな異変でも、お気軽にご相談ください。

【修理/分解クリーニング依頼・お問い合わせ】

Airdog修理・完全分解クリーニング専門店 クリーンキーパーズ

【本店】〒810-0014 福岡県福岡市中央区平尾2丁目19-26
【東京支店】〒143-0022 東京都大田区東馬込2-19-9 2F

公式LINEでのお問い合わせ(https://lin.ee/jWONlqw
電話番号:0120-505-982(受付9:00~18:00 年中無休)
ホームページURL:(https://airdog-cleaning-repair.com/

-コラム