コラム

エアドッグ(Airdog)のパチパチ音・ジージー音は故障?火花のような異音の原因と修理・清掃方法を徹底解説

Airdogの動作確認|洗浄・修理後に電源ボタンで正常起動をチェック

Airdogから聞こえる「パチパチ音」「ジージー音」は故障?異音の正体を解説

「エアドッグからパチパチ音・ジージー音がする」「まるで火花のような音がして不安」


実際に私たちのもとには、こうした異音に関する相談が後を絶ちません。

とくに「パチパチ」「ジージー」「バチッ」といった音がすると、「ショートしてるのでは?」「火事にならないか?」と不安に感じてしまう方も多いと思います。しかし、結論から言えばこれらの音は必ずしも故障ではなく、ほとんどのケースでは「フィルターやイオン化ワイヤーの汚れ」によって起きています。

本章では、Airdogから聞こえる異音の種類と、その正体について専門業者としての見解をお伝えします。
同様の音に悩んでいる方は、まずはここで「故障かどうか」の見極め方を理解しておくと安心です。

1、「パチパチ音」の多くは放電音や静電気ノイズ

Airdogは、イオン化ワイヤーで空気中の微細粒子を帯電させ、集塵フィルターで除去する構造です。この「イオン化」という工程そのものが、放電を伴います。

そのため、以下のような音が一定時間鳴るのは、ある意味で“正常動作”の範疇とも言えます。

  • パチッ、パチパチ……(静電気のような断続音)
  • ジジジ、ジー……(高周波系の連続音)
  • バチン、バチバチ……(大きめの放電音)

ただし、通常の放電音はごく小さく、一定時間で収まるため、明らかに「大きすぎる」「頻繁すぎる」「音が変化してきた」場合は何らかの問題がある可能性があります。

2、故障ではないが異常のサイン:9割は汚れが原因

実際、当社がこれまでに対応してきた異音相談のうち、約9割が以下のような清掃・部品交換で解決しています。

  • フィルターの強い汚れ・焦げつき
  • イオン化ワイヤーのホコリ・カス付着
  • 電極とゴムマットへの放電(軽度スパーク)

これらの状態では、電気が正常に流れず、放電が強くなったりズレたりして音が増幅します。

つまり、「パチパチ音=すぐに壊れる」ではなく、「汚れによって電気の通りが乱れている」という状態なのです。

3、実際に多い音の傾向とモデル

異音が発生しやすいモデルについては、実は偏りがありません。
X3s/X3D/X5s/X5D/X8Proなど、すべてのモデルで平均的に発生します。

よくある状況は以下の通りです。

  • 長期間清掃していない(半年以上)
  • 湿度が高い室内で使用
  • タバコ・アロマ・ペットなど汚れの元が多い環境
  • イオン化フレームや電極にホコリが蓄積している

これらが複合的に絡み合って「通常以上の放電が発生する=異音」につながるのです。

4、よくある質問:「火花が見えるのですが危険ですか?」

「一瞬、紫の光のようなものが見えました」「バチッと光ったように感じた」というお問い合わせもあります。これは「スパーク現象」で、イオン化ワイヤーから電極・ゴムマットに電気が飛ぶ際に起きます。

発火のリスクは基本的に低いですが、「異音+異臭+発光」が重なるときはすぐに使用を中止し、清掃または修理を依頼してください。

危険のサイン:

  • 「ジジジジジ…」という連続音が鳴り続ける
  • 電源ONと同時に「バチッ」と音がする
  • 裏側から焦げた臭いがする
  • モーターが停止する

5、清掃や分解洗浄で9割が改善します

ここまでの内容からもお分かりいただけるように、異音のほとんどはフィルターやワイヤーの汚れが原因です。

当社でも、分解洗浄とあわせてフィルターやイオン化フレームの有償交換を実施しており、実際にパチパチ音が気にならなくなるケースが9割を占めています。

まとめ:まずは“音の種類”を冷静に把握すること

異音がしたときに最も重要なのは、焦らず「その音がどういう種類なのか」を見極めることです。

Airdogにおけるパチパチ音の9割は故障ではなく、汚れや劣化部品の影響です。逆に言えば、しっかりと清掃すれば静かに戻ることが多いため、安易に買い替える前に一度分解洗浄やパーツ交換を検討するのが得策です。

次章では、実際の修理事例をもとに、どんなパーツが原因になりやすいか、具体的にご紹介していきます。

エアドッグのパチパチ音が起きる主な5つの原因|放電・汚れ・フィルター不良など

Airdog(エアドッグ)から聞こえる「パチッ」「バチバチッ」といった音。まるで火花が散っているような音に、不安を感じる方も少なくありません。結論から言うと、このような異音の多くは、内部の静電気除去や集塵システムによって発生している放電音であり、「必ずしも故障とは限らない」のが実情です。

ただし、使用環境や部品の劣化によって放電の異常やスパークが過剰になると、本体の破損や安全装置の作動につながることもあるため、原因を見極めた上で適切な対応が必要です。

この章では、実際の修理現場で確認された情報をもとに、Airdogのパチパチ音につながる代表的な5つの原因と、それぞれの具体的な傾向について詳しく解説します。

1、イオン化ワイヤーの汚れ・劣化

Airdog内部で空気中の粒子を帯電させる重要な役割を担うのが「イオン化ワイヤー」です。このワイヤーが汚れていると、スムーズな放電が妨げられ、異常放電によるパチパチ音が発生することがあります。

実際の修理事例では、イオン化ワイヤーを清掃または新品交換するだけで音が大幅に改善したケースが複数あります。
また、ワイヤーの断線や過度な劣化が原因の場合には、新品に交換しないと異音が完全には収まらないこともあります。

2、集塵フィルターの劣化・接触不良

エアドッグのフィルターには、帯電した粒子を吸着するための「集塵フィルター」が搭載されています。このフィルターが劣化したり汚れていると、フィルター自体からパチパチ音が発生することがあります。

ある修理事例では、別のフィルターに交換しただけで異音が解消されたという報告もあり、フィルターの状態や互換性の重要性がうかがえます。

3、電極からの放電(スパーク)現象

内部のイオン化ワイヤーからの電気は電極に流れ、空気中に放電されますが、この電極部分の劣化や接触ズレによって、想定外の方向に電流が流れ、「バチッ」と大きな放電音が発生することがあります。

一部の報告では、紫色の放電(スパーク)が目視できたケースもあり、これは電極がゴムマットなど別の導電性物質と不自然に接触していることが原因と推測されます。

このような場合、電極の交換が必要となりますが、Airdogの構造上、部品単体での調達が困難なため、完全な修理には対応困難な場合もあります。

4、本体内部の汚れ(ヤニ・ホコリ・ペットの毛など)による帯電性異常

喫煙環境や長期間の使用により、内部の金属部分にヤニ・ホコリ・ペットの毛などが蓄積すると、静電気放電が異常をきたし、異音の原因になります。

このような場合は、完全分解洗浄によって電気的な障害要因を物理的に除去することで音が軽減・消失することが多くあります。
実際、フィルター類の簡易洗浄でジージー音が収まる傾向があることも、修理現場では確認されています。

5、カバースイッチや電源基板の不良

「パチッ」という音とともに突然電源が落ちる、という場合は、本体背面のカバースイッチや電源基板の不良である可能性も考えられます。

特に背面のカバーがしっかりと閉まっていなかったり、スイッチの接触が悪くなると、安全装置が働いて電源が停止する事例が報告されています。
また、電源ON直後に音がして動かなくなったというケースでは、スパークによる一時的なショートも疑われます。

まとめ:原因の多くは清掃とフィルター交換で改善可能

これまでの修理事例やヒアリングの傾向から、Airdogの異音の約9割は「イオン化ワイヤーの清掃・交換」「集塵フィルターの洗浄」「本体内部の分解洗浄」によって改善できています。

ただし、ごく一部には電極や基板不良など、修理対応が必要になるケースも存在します。
また、完全に音がゼロになるわけではなく「音のボリュームが下がった状態で納得いただく」という形で完了となることもあります。

なお、異音の発生は特定のモデルに偏っているわけではなく、全モデル平均的に起こりうるトラブルと考えられます。使用年数や使用環境、清掃頻度によってそのリスクは高まるため、定期的なメンテナンスが非常に重要です。

パチパチ音のチェック方法|自分でできる簡易診断と異常の見分け方

「パチッ」「ジジジ」「バチバチ」──エアドッグ(Airdog)を使っていて、こうした異音が気になった経験はありませんか?

この章では、ユーザー自身でも可能な【簡易チェック方法】を紹介します。修理に出すべきかどうか迷っている方は、まず以下の内容を確認してみてください。

1、音の発生タイミングを観察する

まず大切なのは、「どのタイミングで音が発生するか」を冷静に観察することです。

  • 電源を入れた直後のみ鳴る
  • 運転中ずっと鳴っている
  • 一定時間使ってから鳴り始める
  • フィルター掃除後に鳴るようになった

音が発生するタイミングによって、原因の特定がある程度可能です。

例えば、起動時だけ鳴る場合は帯電や内部パーツの湿気、フィルターの装着不良などが考えられます。一方、運転中ずっと鳴る場合はフィルター劣化やイオン化ワイヤーの汚れ・劣化の可能性が高まります。

この観察は、プロに相談する際にも重要な手がかりになります。状況を正確に伝えることで、よりスムーズな対応が可能になります。

2、カバーを開けて目視で内部確認

ユーザーができる範囲で、背面カバーを開けて内部を軽く確認してみましょう(※電源を切ってから必ず行ってください)

チェックポイントは以下の通りです:

  • イオン化ワイヤーにホコリが付着していないか
  • 集塵フィルターが黒ずんでいないか・劣化していないか
  • 電極やゴムマットに異常なスパーク跡(黒い焼け痕)がないか

異常があれば、放電による「パチパチ音」や「バチッ」という火花のような音が出ている可能性があります。

特に白い粉状の付着物や焦げたような黒い痕があれば、スパークによる劣化が始まっているサインです。この段階での早期発見が、深刻な故障を未然に防ぐカギになります。

3、フィルター・イオン化ワイヤーフレームを外して電源を入れてみる

ユーザーの中には「フィルターを外して電源を入れたら音が止まった」という方もいます。

このチェック方法はとても有効です。

  • 集塵フィルター
  • オゾン除去フィルター
  • イオン化ワイヤーフレーム

これらを外した状態で電源を入れ、音が鳴らなければ、いずれかのパーツが異音の原因である可能性が高くなります。特に、フィルターの型や劣化状況によっては正常な静電気処理が行われず、スパーク音が生じやすくなります。

また、純正品ではない互換フィルターを使用している場合にも、異音の原因となるケースがあるため注意が必要です。

なお、X3シリーズは一部フィルターを外しても作動可能ですが、X5シリーズではオゾン除去フィルターにセンサーが付いており、外すと安全装置が働いて動作しない仕様となっています。

加えて、イオン化ワイヤーフレーム自体を一度外して再装着し直すことで、微妙なズレや汚れによる接触不良が解消し、音が消えるケースもあります。こちらも安全に十分配慮した上で、確認してみてください。

4、他のAirdogと比較してみる

ご家庭内や職場などで、他のエアドッグがある場合は比較してみるのも有効です。

同じ部屋・同じ条件で使用していても、片方だけ異音がするのであれば、その個体特有の異常と考えられます。

逆に、複数台で同じようなパチパチ音がするのであれば、部屋の湿度・使用環境・電源周辺のノイズなど、周辺環境によるものも疑ってみましょう。

この「比較チェック」は意外と見落とされがちですが、非常に有効な判断材料になります。

5、分解洗浄・フィルター交換での改善率は約9割

当社の修理・洗浄記録から見ても、「パチパチ音」「ジージー音」は約9割が分解洗浄とフィルター交換で改善しています。

ただし、残りの1割については以下のような対応が必要です。

  • モーター・電源基板などのパーツ修理(追加料金あり)
  • 電極からの放電異常による軽減対応(完全に音が消えるわけではない)

このようなケースでも、「音のボリュームが大きく下がって気にならないレベルになった」と多くの方が納得されています。

完全な無音には至らないものの、日常使用において気にならなくなるレベルまで改善する例がほとんどです。

まとめ:まずはセルフチェックで状況を把握

パチパチ音は、「不具合」ではなく「メンテナンス不足のサイン」である場合も少なくありません。分解せずにできる簡易チェックでも、かなりの情報が得られます。

次章では、実際の分解洗浄の流れとプロの手順をご紹介しますので、「自分では無理そう」と感じた方はそちらもぜひご覧ください。

Airdogの分解洗浄と修理の流れ|プロが行う内部チェックと対応工程

パチパチ音やジージー音が気になるエアドッグ(Airdog)を「分解洗浄に出したらどうなるのか?」
この章では、当社に実際にご依頼いただいた場合の流れを、プロの視点で詳しくご紹介します。

1、受付から診断までの流れ

まず、お問い合わせ時に症状や型番などをお伝えいただきます。

  • 異音の内容(音の種類・発生タイミング)
  • 使用年数や使用環境(喫煙・加湿器併用など)
  • 型番(X3・X5・X8など)
  • エラー表示や電源不良の有無

可能であれば、動作中の動画や異音の録音データをお送りいただき、事前にある程度の原因を推定します。

その後、梱包・発送方法をご案内し、到着後すぐに分解チェックへと入ります。

2、分解時に重点チェックする内部パーツ

本体を分解し、異音の原因となるパーツを一つずつ目視・測定・動作確認していきます。

特に重点的に確認するのは以下の部位です:

  • イオン化ワイヤー(汚れや断線、接触不良)
  • 電極ユニットとゴムマット(スパーク痕、焦げ痕)
  • ファン・モーター(軸のブレ、異音、回転ムラ)
  • オゾン除去フィルターの装着状態・劣化具合

一見して異常が分かるものもありますが、微細な劣化はテスターや通電チェックを行いながら判断します。

また、モデルによって構造は若干異なりますが、全機種共通で異音の原因箇所はこのエリアに集中します。

3、洗浄工程とフィルター点検(+有償交換の詳細)

分解後は、各パーツを一つひとつ丁寧に洗浄・点検していきます。

とくにパチパチ音の原因として多いのが、集塵フィルターの汚れや劣化です。フィルターは空気をろ過する重要なパーツであり、使用年数や環境によっては目に見えない汚れや帯電物質が蓄積し、異音や動作不良の元となります。

具体的には、以下のような汚れがよく見られます:

  • 喫煙環境でのヤニ汚れ
  • ペット由来の皮脂や被毛の付着
  • 工場や交通量の多い地域での粉塵や排気物の蓄積
  • 飲食店・厨房近くでの油煙によるフィルターの粘着
  • 空気が乾燥しやすい場所でのホコリの帯電による目詰まり

このような状態になると、微細な放電が起きやすくなり、「パチパチ」「ジージー」といった異音の原因になります。

有償フィルター交換のご案内(純正パーツ対応)

洗浄だけでは改善が難しい場合や、フィルターが破損・変形している場合には、純正フィルターの交換(有償)をご案内しております。

当社で対応しているフィルター交換は、以下の2種類です:

フィルター名対応モデル価格(税込)
オゾン除去フィルターX39,350円
オゾン除去フィルターX511,330円
イオン化ワイヤーフレームX35,500円
イオン化ワイヤーフレームX56,490円

※価格は現時点での税込み金額です。仕入状況や製造元の都合により、将来的に変更となる場合がございます。また、パーツ交換サービス自体を予告なく終了する可能性もありますので、最新の情報はお問い合わせください。

なお、交換にあたっては事前にフィルターの状態を写真でご案内し、お客様のご了承をいただいたうえで作業を進めております。

音の改善と洗浄・交換の効果

実際の現場では、フィルターの汚れが軽微に見える場合でも、異音が完全に消えないケースもあります。

たとえばあるX3モデルでは、ヤニ汚れが主原因と見られるフィルターを洗浄後に再組み立てしたものの、「ジジジ」という音がわずかに残っていました。そこで動作音を細かく確認し、ルミテスターのATP数値を再測定。その結果、目視では判断しきれなかった微細な皮脂汚れが残っていたため、再度フィルターを取り外し、徹底洗浄を実施。乾燥後に再組み立てすると、異音はほぼ無音に近い状態まで改善しました。

このように、「もう1回洗うかどうか」「音の許容範囲かどうか」といった判断は、経験のある修理スタッフが総合的に行っています。

実際、Airdogに関する異音トラブルの9割以上は洗浄+フィルター交換で改善しており、特別な修理を必要としないケースも多数あります。

逆に、洗浄やフィルター交換では対応しきれない場合は、モーターや電源基板などの内部修理(有償)をご提案することもあります。

いずれの場合も、お客様にとって最も費用対効果の高い方法をご提案する方針で対応しています。

4、動作チェックと改善報告

洗浄・点検が完了した後は、すべてのパーツを組み戻して動作テストを行います。

  • 音の変化(大きさ・頻度)を比較評価
  • センサー反応や風量・電源安定性などをチェック
  • ルミテスターによる清浄度数値の測定(ATP値)

ルミテスターは、目視では分からない細菌・有機汚れの残留度を数値化する機器で、清掃前後の違いを明確に証明できます。
数値が3000以上だったものが、洗浄後には100以下になるなど、大きく改善するケースもあります。

動作確認後は、異音の改善状況をお伝えします。

5、修理対応へ移行するケース

分解洗浄だけでは改善しない場合は、以下のような修理をご提案します:

  • 電源基板・モーター・電極などの部品修理(追加費用あり)
  • 劣化が激しいフィルター類の新品交換

また、完全に音が無音にならない場合も、「音のボリュームが下がって気にならないレベル」まで改善する例が多く、その旨をきちんとご説明したうえでご返送しています。

当社では、異音に関するお悩みに対して、分解洗浄+検証+改善提案をセットで提供しているため、ユーザー満足度も高い結果となっています。

次章では、実際のパチパチ音トラブルの修理事例を写真つきで紹介します。

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